【世界20超の中銀が利下げへ:次なる危機の予兆か】 インフレが終わっていないのに、世界各国の中銀が一斉に利下げを始めている―― これは2019年末や2008年直前以来の異例の展開。 背景には、景気減速と「何かが壊れる前に」動かねばという焦燥がある。 詳しく見ていきましょう👇
スイス、韓国、チリ、マレーシア、英国…利下げに動いた国は20超。 なかにはインフレ率が2~3%台と高めな国も含まれる。 かつてなら「利下げ=インフレ終息後」だったが、今回は違う。 「成長がもたない」ことへの恐れが勝っている。
最も異例なのがトルコ。 インフレ率35%超の中、政策金利を43%に引き下げ(-3.0pt)。 通常ならインフレ退治を優先する局面だが、 それ以上に通貨や経済の崩壊を恐れているのが透けて見える。
一方、米国は5.38%の高金利を維持。 ただし、CPIが落ち着いたことで実質金利は+1.7%に。 これまで「やや緩和的」と言われていたが、今は十分タイト。 年内利下げへの市場の圧力も徐々に高まっている。
世界は今、借金、少子高齢化、構造的な需要不足を抱え、 かつての「高金利を維持できる経済」ではなくなっている。 金融政策はインフレだけでなく、成長・財政・地政学リスクも踏まえた綱渡りに変わった。
要点: ・インフレ未収束でも利下げ続出 ・前回の同時緩和(2019年・2008年)は危機の前触れ ・今回は“壊れる前”の緩和かもしれない 中銀の動きは市場を支えるが、その裏にある「本当の不安」にも目を向けたい。
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